この記事の結論
- 足音・振動対策の主力は「防音マット」と「防振ゴム」で、どちらも固体伝播音(床衝撃音)を軽減するグッズだが役割が違う
- 防音マットは素材(ジョイントマット/フェルト/ゴム)と厚みで選び、遮音等級の表示があれば購入時の目安になる
- 防振ゴムは洗濯機・スピーカーなど「点」で音が出る家電・機材の下に置く、マットとは別の使いどころがある
第1章では、生活音には空気伝播音と固体伝播音の2種類があることと、自分の悩みがどの発生源タイプに近いかを整理しました。
ここからの第2章では、悩みの発生源別に、具体的な防音グッズをどう選べばいいのかを比較していきます。
最初に扱うのは、ペットの足音・子どもの足音・物を落とした音など、床から伝わる固体伝播音への対策として代表的な「防音マット」と「防振ゴム」です。
1. 足音・振動対策になぜマット類が効くのか
足音や物の落下音は、床そのものが振動として揺れ、その振動が下の階の天井や壁に伝わることで「音」として聞こえます。
防音マットは、床とその上に乗る足・物との間にクッション性のある層を挟むことで、床に伝わる衝撃そのものを和らげる、という仕組みで効果を発揮します。

特に軽くて高い音(子どもの足音や物を落とした瞬間の音に近い、いわゆるLL値(軽量床衝撃音))には、マットの厚みやクッション性が効きやすいとされています。
一方で、大人が走る・飛び跳ねるといった重くて鈍い音(LH値(重量床衝撃音))は、マットだけで完全に軽減するのは難しく、生活の仕方(走らない、飛び跳ねないなど)の工夫と組み合わせる前提で考えておくとよいでしょう。
2. 防音マットの種類と選び方
賃貸で使われる防音マットには、大きく分けて次のような種類があります。

| 種類 | 特徴 | 向いている悩み |
|---|---|---|
| ジョイントマット | パズルのように敷き詰めるタイプ。部屋全体に面で対策できる | 子どもの足音、ペットが走り回る音 |
| フェルト・カーペット系 | 見た目が生活空間になじみやすく、防音カーペットとして厚手のものも多い | リビングなど生活動線上の足音全般 |
| ゴム系マット | 密度が高く、振動を吸収する力が比較的強い。楽器の下敷きにも使われる | ペットの着地音、楽器演奏時の床振動 |
共通して言えるのは、厚みがあり、密度の高い素材ほど衝撃を吸収しやすいという傾向です。
ただし厚みが増すほど価格も上がり、部屋の見た目や段差も気になってくるため、悩みの深刻度に見合った厚みを選ぶことが現実的です。
参考までに、床全体を面でカバーするジョイントマットの代表的な商品例を紹介します。
価格や在庫状況は変動するため、購入時に最新の情報をご確認ください。
3. 遮音等級・L値表示の読み方
防音マットやカーペットの中には、遮音性能の目安として「L値」を表示している製品があります。
ここで少しややこしいのが、表示方法が2種類あることです。

なお、すべての防音マットにL値の表示があるわけではありません。
表示がない製品でも、厚みや素材の密度、口コミでの「振動が減った」といった体感情報を参考に選ぶことは十分可能です。
4. 防振ゴムの使いどころ。マットとの違い
防音マットが「面」で床全体の衝撃を和らげるのに対して、防振ゴムは洗濯機・スピーカー・ピアノの脚など、特定の「点」から出る振動を発生源で抑えるための小さなグッズです。
家電の脚の下に1つずつ挟むだけで設置でき、床全体を覆うマットに比べて費用も手間も少なく済むのが特徴です。
ドラム式洗濯機の振動音や、スピーカーの重低音による床鳴りが気になる場合は、部屋全体にマットを敷くよりも先に、まず該当の家電の下に防振ゴムを試してみる方が、費用対効果が高いことも少なくありません。
参考までに、家電の脚に挟んで使う防振ゴムの代表的な商品例を紹介します。
価格や在庫状況は変動するため、購入時に最新の情報をご確認ください。
5. 発生源別・予算別の選び方の目安
ここまでの内容を、悩みの発生源別に整理すると次のようになります。
- ペットの足音:走り回る範囲にジョイントマットやゴム系マットを面で敷く
- 子どもの足音:成長段階に応じて、リビングや廊下など生活動線を中心に敷く範囲を広げる
- 洗濯機・家電の振動:マットよりも先に防振ゴムを家電の脚に挟んで様子を見る
予算別の始め方で紹介した3千円プランであれば防振マット数枚から、1万円プランであればジョイントマットを部屋全面に、という組み合わせ方が目安になります。
次の記事では、話し声や楽器の音、オンライン通話の音漏れといった空気伝播音への対策として、防音カーテンと吸音パネルを比較していきます。
今日のアクション
- 自分の悩みが「面」の足音か「点」の振動かを整理する
- 防音マットを検討する場合、L等級表示があるかどうかを確認する
- 洗濯機やスピーカーなど特定の家電が気になる場合は、防振ゴムから試してみる




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