この記事の結論
- 窓はガラス1枚とサッシの隙間だけで外と仕切られているため、壁に比べて音が入りやすい弱点になりやすい
- 賃貸で窓まわりを防音するなら、原状回復できる取り付け方式(突っ張り式・面ファスナー式)を選ぶことが大前提
- 内窓的なパネル・防音シート・防音カーテン・隙間テープは単体でなく組み合わせて使うと、効果を実感しやすい
防音カーテン・吸音パネルの比較記事では、話し声や楽器の音など、空気を伝わる音を軽減するグッズを紹介しました。
その中でも、特に音の出入り口になりやすいのが「窓」です。
この記事では、賃貸でもできる窓まわりの防音の工夫を、原状回復のしやすさという観点から整理します。
1. なぜ窓は防音の弱点になりやすいのか
壁は石膏ボードやコンクリートなど、ある程度の厚みと重量がある素材でできています。
一方で窓は、薄いガラス1枚と、開閉のための可動部分を持つサッシで構成されています。
可動部分があるということは、どうしても隙間ができやすいということでもあります。
話し声や車の走行音、楽器の音といった空気を伝わる音(空気伝播音)は、こうした薄さや隙間から室内に入り込みやすい性質があります。
同じように、室内で出した音が外や隣室へ漏れる経路としても、窓は見落とされがちなポイントです。

2. 賃貸でもできる窓の防音アプローチ3パターン
窓まわりの防音には、大きく分けて3つのアプローチがあります。
DIY内窓パネル(突っ張り・面ファスナー式)
既存の窓の内側に、もう1枚の窓(内窓)を追加するイメージのアプローチです。
工事を伴う本格的なリフォーム用の内窓とは別に、突っ張り棒のように窓枠の内側にはめ込むタイプや、面ファスナー(マジックテープ)で着脱するタイプのDIY向けパネルが市販されています。
参考までに、面ファスナー式で着脱できる、賃貸向けのDIY内窓シートの代表的な商品例を紹介します。
価格や在庫状況は変動するため、購入時に最新の情報をご確認ください。
断熱・防音シート/フィルムの活用
ガラス面に直接貼るタイプの断熱シート・防音シートも選択肢のひとつです。
こちらは主に断熱・結露対策として使われることが多い商品ですが、ガラスの振動を多少抑える副次的な効果が期待できる場合があります。
ただし、防音を主目的にするなら、シート単体よりも次に紹介する内窓パネルやカーテンとの組み合わせのほうが効果を実感しやすい傾向にあります。
参考までに、水だけで貼れて糊残りなく剥がせる、ガラス面に直接貼るタイプの断熱シートの代表的な商品例を紹介します。
価格や在庫状況は変動するため、購入時に最新の情報をご確認ください。
防音カーテンとの併用
防音カーテンは、ガラス面そのものではなく、部屋側から音を吸収・反射させて軽減するアプローチです。
内窓パネルやシートで隙間・振動を抑えつつ、その内側に防音カーテンを重ねることで、1つの窓に対して複数の対策を積み重ねることができます。
窓の防音は、どれか1つで完結させようとせず「隙間を減らす」「振動を抑える」「音を吸収する」の3方向を組み合わせると体感しやすくなります。
予算やできる範囲に応じて、まず1つから始めて後から重ねていく進め方でも問題ありません。
3. 内窓パネルを選ぶときのチェックポイント
実際に窓まわりのDIYグッズを選ぶ際は、次の点を確認しておくと失敗が少なくなります。
賃貸で選ぶなら「原状回復できる取り付け方式」を最優先
賃貸で窓まわりの製品を選ぶ場合、最も優先すべきなのは取り付け方式です。
窓枠にビスで固定するタイプや、強力な両面テープでしっかり接着するタイプは、防音性能自体は高くても、退去時に窓枠を傷つけたり、跡が残ったりするリスクがあります。
突っ張り式・面ファスナー式・吸盤式など、工具を使わず取り外せる方式を選ぶことで、こうしたリスクを避けられます。
窓のサイズ・形状に合うかを採寸する
窓のサイズは物件によってさまざまで、既製品のパネルがぴったり合わないことも少なくありません。
購入前に、窓の幅・高さだけでなく、サッシの奥行き(内窓パネルを差し込むスペースがあるか)も採寸しておくと安心です。
出窓や引き違い窓など、窓の形状によって取り付けやすさが変わる点にも注意しておきましょう。

4. 隙間テープとの合わせ技
窓そのものの対策とあわせて、窓枠・サッシの隙間をふさぐことも効果的です。
引き違い窓は、左右の窓が重なる部分や、窓と枠のあいだにわずかな隙間ができやすい構造になっています。
この隙間は、防音以前に隙間風や虫の侵入経路にもなるため、弱粘着タイプの隙間テープでふさいでおくと一石二鳥です。
内窓パネル・防音シート・隙間テープ・防音カーテンという4つの対策を、無理のない範囲で少しずつ足していくイメージを持っておくと、窓まわりの防音は取り組みやすくなります。

5. 実際にどれくらい効果が見込めるか
ここまで紹介してきたDIYグッズは、いずれも工事を伴う本格的な二重窓リフォームと比べると、防音性能には限界があります。
遮音等級の考え方や、対策前後で効果を確認する方法については、遮音等級の考え方の記事でも詳しく整理しています。
DIYグッズだけで完全に音を遮断できるわけではないことは、期待値として押さえておく必要があります。
それでも、何も対策しない状態と比べれば体感できる差が出ることは多く、まずは無理のない範囲から始める価値があります。
それでも音の悩みが改善しない場合は、両面テープなど強粘着タイプの製品を使う前に、原状回復の注意点を確認しておくことをおすすめします。
今日のアクション
- 自室の窓のサイズ・サッシの奥行き・形状(引き違い窓か出窓かなど)を採寸してみる
- 取り付け方式が突っ張り式・面ファスナー式など原状回復できるタイプかを必ず確認する
- 内窓パネル・隙間テープ・防音カーテンのうち、まず1つから試してみる
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